★ほのこと★野鳥観察ブログ【muragon】

北海道釧路管内の野鳥観察日記【不定期更新】

SIGMA60-600mmf4.5-6.3 DG OS HSMレビュー

今年の6月に愛用の望遠レンズを更新しました。
SIGMA60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM SPORTS
約2ヶ月ほど使ってみてのレビューです。

約5年間、SIGMA100-400mm Contemporaryを愛用してきましたが、100-400mmを購入してすぐにこの60-600mmが発売され当時あこがれのレンズでした。昨今の物価高でレンズも当然値上がりしているわけですが、驚いたことにSIGMA100-400mmの下取り価格が新品購入した当時の価格から1万円引いたくらいの下取り価格だったので、さっさと売ってこのレンズを購入した次第です。


それにしてもデカいし、重い・・・
ボディとレンズの合計で2kg程度だったのが倍近くの重量となり、レンズの大きさもかなり大きくなって、100-400mmにはなかった三脚座も大きいのが付いてます。大きさと重さ以外では、各スイッチ類がほぼ一緒なので不便さはほぼありません。強いて言えば、ズームロック機構がワイド端以外でも使えるので便利になった事くらいです。光学性能重視で設計されているSPORTSラインを示すロック機構の上部に輝く「S」が誇らしげです。


使い始めた初日に撮影できたノビタキを手持ち望遠端で撮影

望遠端の600mmで絞り開放F6.3で撮影したトリミングしていない画像です。ボディはEOS7Dmark2なのでAPS-Cセンサーですから、35mm換算で960mmとなります。画像サイズは変更しましたが、シャープネス等の調整はしていない撮って出しの画像。


上記画像を思いっきりトリミング

以前にSIGMA150-600mmContemporaryを半年間だけ使っていた事があり、その時は望遠端の手持ちだと微妙にブレてモヤッとした画像しか撮れず500mmでズームロックして撮影していましたが、このレンズは絞り開放で望遠端が手持ちで使えると確信できました。重さに耐えられず数十秒しか構えた状態をキープできませんでしたが…
SIGMA100-400mmだと手ブレ補正はそこそこ効いているのでしょうが、ピタッと止まった感じがしないのに対して、このレンズはピタッと止まるのがわかるくらい手ブレ補正が効きます。ちなみにUSB Dockを使って手ぶれ補正の効きを上げる事も可能ですが、AFを行うたびに構図が微妙にズレてしまう仕様なのが嫌なので標準のままにしています。


日陰の木の陰にいたコゲラ

森林を歩いて野鳥撮影していると、どうしても暗い日陰と日差しがある明るい場所の差が激しくなり日陰の暗いところだと手ブレが酷くて全く使えない画像になる事が多かったのですが、本レンズだと失敗の確率がかなり減りました。ちゃんと構えて撮れればシャッタースピードが1/60秒でもブレブレになる確率が少ないです。野鳥が動いて被写体ブレにならなければの話ですけどね・・・


木漏れ日のハシブトガラ

SIGMA100-400mmよりも明るく写る印象で日差しが強いと白飛びしやすいです。上記画像のように一部分だけ日差しが当たっている部分があるような場合には顕著になります。最初はレンズの不具合を疑いましたが、SIGMA100-400mmだともっと暗く写るシーンである事を考えると、これがフツーなのかも?


シマエナガの幼鳥

シマエナガがきれいに写っているのは当然だとして、背景のボケの部分がコレまでに使ってきたレンズとは大きく違います。SIGMA100-400mmや150-600mmだと二線ボケが非常に目立ち、明るい部分と葉の境目がモヤモヤっとして汚い印象でした。フリンジが発生するのは仕方ない部分ですが、Contemporaryラインとは明らかな違いがあります。


草むらから一瞬だけ姿を現したウグイス

AFの速さについても個人的には十分な性能だと思いました。SIGMA100-400mmよりは明らかに速いです。同じ場所にずっと止まってくれる事もありますが、たいていの野鳥は姿が見える場面ってそんなに長い時間ではありませんのでAFの速さはとても重要です。画像のウグイスは草むらからさえずりが聞こえている状況も姿が見なかったのですが、数秒だけ姿の見える枝に移動してきた瞬間を捉えることができました。AFを1点にしてしっかりと野鳥に合わせられればAFが迷うことなく鳥に合焦できます。


巡視船そうやPLH01と虹

いつも夕日を撮っている漁港で雨上がりに出た虹をワイド端60mm(35mm換算96mm)で撮影。SIGMA100-400mmだと巡視船全体が入らない画角になってしまうのが、ワイド端60mmのおかげで撮れました。虹全体を写せるほど広角ではありませんが、レンズを付け替えることなく撮れるのは、なかなか便利です。


鬼滅の刃じぇっと壱

たんちょう釧路空港の滑走路近くから撮影したB767-300ERですが、SIGMA100-400mmだとギリギリ入いらない画角だったのが、ワイド端に余裕ができた事で撮りやすくなりました。


AIRDO ロコンジェット 流し撮りはまだうまく撮れてません。


ブルーインパルス

ブルーインパルス自体を初めてだった事や前日の予行飛行だったのでどこから飛んでくるのかわからない状態での撮影だったために決してよい画像ではないのでしょうが、自分の感覚でカメラの設定をして初めての撮影にしてはマシだったと思います。直進ズームが可能なのですが、その状態で長時間構えるのは体力的にキツいのが難点です。。。


200mmだと最短撮影距離が50cmだそうで、望遠マクロ的なことができます。

上記を等倍までトリミング


夕景

個人的に唯一残念に思っているのは逆光耐性が今ひとつ良くない事。上記画像では灯台の左側にパープルフリンジが発生しています。このパープルフリンジによってシャープさを欠いてしまう印象。ボディ内レンズ補正に対応するレンズではありますが、EOS7Dmark2は対応していないのが残念。レンズ補正に対応するボディにするかRAW現像ソフトを使うことで対処できるのですが、私の環境では今のところ対応できておりません。


重さと夕景撮影でのパープルフリンジに難点があるものの、60mmから600mmまでの10倍ズームという便利さとブルーインパルスのような動きの速いモノでも対応できるAF性能を兼ね備えた唯一無二の存在。ダンベルで腕や肩周りの筋力をつけるようトレーニングに励み、パープルフリンジはいずれ対応するソフトの導入を考え、使い倒そうと思います。

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